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データシェアリングシステムで新規治療法の開発推進へ

製薬オンラインニュース 14日前
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日本医療研究開発機構 理事長 末松 誠様の講演にて



ある基準を満たしたデータを学会が発表するという仕組みが今までなかったことを課題とし、対象とする三つの学会、「日本病理学会」、「日本消化器内視鏡学会」、「日本医学放射線学会」と情報をクラウドで共有し、相互に勉強をするという取り組みがAMEDで始まりました。


サイネットファイブという情報ネットワークの仕組みは災害等では使用されていたが、AMEDの発足時には医学領域には応用をされなかったことから、上記三つの学会に声をかけてAIを作る企画が立ち上がりました。その後、日本眼科学会、日本超音波医学会、日本皮膚科学会と増えてきました。


また、共有するデータとして、内視鏡の画像はアメリカでは訴訟のリスクもあるため、一枚か二枚しか使えないようです。ただ日本の場合は、検診でとった画像は、数十枚撮影されていますので、超音波の画像も多々あります。そのあたりは、アメリカや中国もまだ活用されていません。

現状は、それらの情報を個々で持っているため、イノベーションが起きにくいことが課題としてありました。


データシェアリングをすることは、AMEDの末松氏は、競争と協奏(コラボレーション)と呼んでいると話します。


また日本病理学会は日本に2200人しかいませんが、病院の数は8000くらいあり、病理のダブルチェックは必要といいつつ、人手不足からできていないこともあり、AIを導入し、最後は病理専門医のチェックで各地域に回答を出せるようにすることも、早期に解決を求めたい背景でもありました。


そして、今年の二月からは、全国から難しい症例や簡単な症例など、多々集まります。

そのデータを使ってAIを構築し、病理専門家のいない複数の病院で病理学会のAIで判断して、市中の病院に回答するといったことがスタートしています。


眼のデータはほとんどデータ化しています。

失明の大きな原因ともなる緑内障、または加齢黄斑変性症で、正解率が90%くらいまであがっています。複数の疾患に対応できるAIを作っています。


さらに、難病のデータはグローバルデータシェアリングが非常に重要です。

それが顕著に表れたことが起こった出来事があります。


研究者は一番重要なデータは論文が発表されるまで人に渡さないものです。その場合、一番困るのは患者さんです。一人の難病患者さんと同じ症状があるといったデータの共有もうまくいっていません。これがうまくいかないと、かかりつけの病院から大学病院等まわり、何年も診断に時間がかかり、発達障害から整形障害などあり、時期によっても診断が変わってきていました。

理由としては、一つの遺伝子が人間の体の中でいろんな場所で違う機能を担っていることから、一つの遺伝子が変異すると複数の症状が出てくることが原因で診断結果も異なってきたのです。


そして、この症例を、AMEDが「ケースマッチングミーティング」を初めて開催したとき、偶然起きました。


発達障害と数年前に診断を受けたが、その後出血傾向や、指が曲がる、片足だけ腫れるなど原因がわからないと写真を共有し、会場の出席者に問うたところ、一人の医師が何年か前に診たことがあると手を挙げ、そこから大きく動いていきます。


変異情報をデータシェアリングして、ゲノムや遺伝子解析、トリオ解析とさらに絞り込み、ゲノムだけでは診断がつかず、フェノタイムを調べて、2万個近くあったゲノムの中から、たった一箇所変異を見つけて診断がつき、神経のシナプスに関わる重要な分子ということを発見し、その分子の異常が原因と診断がつきました。


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