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【取材レポート】医薬品安全対策をめぐるグローバル潮流

製薬オンラインニュース 2ヶ月前
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3月6日、じほう主催のファーマテックジャパンセミナー:「医薬品安全対策をめぐるグローバル潮流」が開催された。演題としては、(1)ICHの最新動向 (2)PMDAにおける医薬品市販後安全対策とICH (3)WHOにおけるファーマコビジランスについて、そして具体例として (4)第一三共の安全対策への取り組み (5)ファイザーの安全対策への取組みについてであった。

先ず、PMDA 中島宣雅氏より「ICHの最新動向」について、現在の組織、活動状況などの紹介があった。ICHでは参加枠を拡大するためのいくつかの改革を進めておりICHガイドラインが世界的普及拡大が期待されていること、そしてこの取組みに日本も重要な役割を果たしているとの説明があった。

次いで、PMDA 医薬品安全対策部近藤恵美子氏よりは。「PMDAにおける医薬品市販後安全対策とICH」との題で本邦の取り組みについて紹介があった。2000年代初め、薬害肝炎事件をきっかけにPMDAでは医薬品の安全対策の強化をし組織的に増員もされてきている。ICHE2EガイドラインとRMP(医薬品リスク管理計画)の視点より、2005年審査管理課長・安全対策課長通知「医薬品安全性監視の計画について」そして、2012年安全対策課長・審査管理課会長通知「医薬品リスク管理計画指針について」が発出されている。

そのRMPは、薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のありかた検討委員会より最終提言が出された。(2010年4月)「医薬品リスク管理計画(以下、RMP)は、医薬品の開発から市販後まで一貫したリスク管理をひとつの文書に分かり易くまとめ、調査・試験やリスクを低減するための取り組みの進捗に合わせて、または、定期的に確実に評価が行われるようにするものです。」(厚労省HPより)内容としては、医薬品安全性監視活動とリスクの最小化活動を基本としている。その後、2018年にはGPSP省令が改正され医療情報データベースを用いた製造販売の位置づけが明確になった。

現在、PMDAでは第4期中期計画(案)を策定してICHガイドラインを基盤として増大する副作用報告への着実な対応をすることとしている。その後、厚労省医薬・生活衛生局の田中大祐氏より「WHOにおけるファーマコビジランス」との題でWHOの医薬品ファーマコビジランスの取り組みの概要をグローバルの実態や支援プログラムなどについてご紹介があった。WHOとしては、1960年代のサリドマイド事件をきっかけに国際医薬品モニタリングがスタートしたとのことであった。

最後に、第一三共そしてファイザーより各社の安全対策への取り組みについて紹介があった。第一三共では(Pharmacovigilance)を非臨床研究から製造販売までの安全情報を取り扱いCSPV(Clinical Safety & Pharmacovigilance)として製品の開発初期からチーム単位で安全性情報に関与することとしている。製造販売後では、市販品ごとに医薬品リスクマネジメントを推進している。本邦企業とのことでGlobal Headは日本に置いている。一方、ファイザーでは、安全性監視は海外のグローバル担当部署が科学的な方法を用いて進めており、RPMはグローバルと本邦のプロセスが並行してい動いている。本邦での個別症例安全性報告(ICSR)では、MRを介さない手順を導入しているなどの報告がされた。
近年、医薬品安全性情報に関する業務はその重要性性から拡大傾向にある。しかしながら、各社では、組織的にも人員の拡充は必ずしも行われておらずITツールの活用などによる効率化が欠かせないものとなっている。



(金子健二)